SSブログ

鉢呂大臣の発言と自民党の無反省 [政治]

<1>福島の汚染が経産省の一つの原点と捉えてそこから出発すべきだということを感じた。事故現場の作業員、そしてまた管理している方々は予想以上に前向きで明るく活力をもって取り組んでいる。 残念ながら(原発)周辺の市町の市街地は、人っ子一人いない。まさに死のまちという形だった。私からももちろんだが、野田総理からも「福島の再生なくして、日本の元気な再生はない」と、これを第一の柱に野田内閣としてやっていると至る所で話した。(読売新聞)
<2>8日夜の言動についての鉢呂経産相の釈明要旨◆(10日午後)
 8日夜11時過ぎ、(衆院議員)宿舎に帰って来てから、記者との立っての非公式な懇談を5分ないし10分くらい行った。被曝の線量の話があったので、計数的な話をした際、記者にも厳しい状況を伝えたかった。(記者に)囲まれていたから一歩くらい近づいたというような記憶しかないが、大半は真剣な話をしたと記憶している。
 (「ほら、放射能」との)発言自体はどういう風に言ったか、ちょっとニュアンスが違うし、行動としては若干(記者に)近づいた程度で、腕を取るとかは一切なかった。しぐさはあったかも分からないが、言葉は正確に記憶していない。(読売新聞)
前者の「死の町」発言と後者の「ほら、放射能」との冗談めいた発言が波紋を呼び経産相の進退問題がかまびすしい。前者の「死の町」という状況説明は必ずしも不適切な表現とも思えない。むしろ放射能汚染の深刻さと原子力エネルギー問題の深刻さを表現したものである。一度今回のような事態が生起すると、今まで人が住んでいた地域をして人が住めなくせしめるといることなのである。後者の冗談めかした発言は、原発問題の深刻さを語った前者の発言と整合しない。放射能汚染を他人に移すという行為は、親しい間柄であっても許せるものではない。そう考えると、鉢呂大臣の為政者としての質の低さを遺憾なく露呈したということになろう。
いっぽう、この問題に関して、自民党石破政調会長が「福島の子供がどんな目に遭っているのか」とか、公明党の幹部が批判しているのは、正に顧みて他を言う事例であろう。今回の放射能汚染問題の元凶は、自民党、もちろん民主党も含めた安易な原子力政策にあったのである。そのことを隠蔽するために鉢呂大臣の不適切発言を云々しているに過ぎない。また袖を接して「移すぞ」と言われて、問題に取り上げた新聞記者も今まで原子力政策や東電の傲慢さを問題にしたことはなかったろう。その意味では、鉢呂大臣と同じくその場限りの対応をしているのだと断じても過言ではあるまい。
辞任の報道を聞いて:責任を取って辞任したのではなく、大臣としての資格を持ち合わせていないので辞任すると言うべきであろう。
全てに完璧を求めることはできないとしても、謙虚な反省を感じさせない発言が目につくこと甚だしい。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。