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TPP交渉正式参加 [政治と経済]

TPPの内容については当事者でも契約交渉の中身は分からないほどの秘密裏のことであるから、素人が分からないのは当然である。とはいえ、交渉の原理から言っても、三年遅れで交渉に参加したこと自体が戦わずして負けているようなものではないかと思う。
既に著作権問題では、米国に追随して50年を延長して70年に伸ばうし、今朝の新聞が伝えるように、郵政がアフラックと提携するというようにTPPといってもひたすらアメリカに擦り寄っているのが実情のようで、自動車では関税障壁を米国の事情で設定できる仕組みになっているとか。
アメリカ発の報道では、日本がTPPに参加することで世界経済の成長を押し上げると試算がなされている。日本の成長率への寄与よりも世界への寄与度が高いという試算である。にも関わらず、参加させてやる、参加しなければ世界の貿易活動で孤立して不利な立場に立たざるをえないという姿勢が露骨である。
秘密裏の交渉であるから、天秤に掛けようがないが、交渉がまとまって得る結果は惨憺たることになっていて覆水盆に返らずという事態を招くことになる危惧も大いにある。
自由貿易に関わる関税問題については既にガットがあって、その精神に沿って自由貿易の枠組みを構築していけばよいという最も原理的な立場でのTPP参加反対の立場に立っている論者もいる。傾聴すべき見解であろう。

武器禁輸政策の見直しと自衛官募集 [政治]

安倍政権は22日、武器禁輸政策の抜本見直しに向けた議論を8月から本格化させる方針を固めた。新たな指針の策定により、従来の武器輸出三原則を事実上「撤廃」することも視野に入れている。安倍晋三首相は撤廃に前向きという。政府筋が明らかにした。防衛省は26日にも公表する新防衛大綱の中間報告に新指針の策定方針を盛り込む方向だ。(共同通信 )
自民党が選挙の圧勝を受けたことを背景にしていたのかどうかは定かではないが、昨日の昼過ぎいつも乗降する私鉄駅の改札口前で迷彩服を着た自衛隊員が、自衛官募集の幟を建て長机を出して自衛官募集の業務をしていたのを目の当たりにした。自衛官募集のビラはいつも目にするが、威圧的とも見えるこれ見よがしの募集活動はみたことがない。自民党圧勝の予測をうけて、早くから企画していたのだろうと推測する。
安倍首相は表面では、経済政策に力点をおくことを強調してはいるが、密やかに軍事大国化の道に踏み出していることを象徴するのが上記の記事と精力的な自衛官募集業務であると直観した。正に衣の下から鎧をちらつかせている図であろう。
安倍首相は中国や韓国への訪問は後回しにして敢えて中近東、東南アジア諸国、アフリカを訪問している。恐らく戦国時代の故知に習った遠交近攻の外交政策を実行しているのだろうと推理しているが、一方、米中韓の三国は日本の「孤立化」を企図していると受け取られる外交を展開しているようにも見受けられる。
こうした中での軍事力の強大化は注視しておかねばならないだろう。

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