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野田首相こそ離党を! [政治]

民主党の選挙公約を無視して、自民党と公明党の政策を丸呑みにして消費増税法案を成立させた政治理念のない政治姿勢こそ党則違背であろう。
増税という政策の選択は、主権在民の最も基本的な憲政の常道に従って選挙による判断を求めるべきであった。解散もしない、明確な大連立もしない。正に恣意的権力の行使だけがなされたのである。
小沢氏が離党する政治理念上の理由はない。民主党の政治理念に照らして離党を求めたり、処分する根拠はない。
財政の健全化を図り、後世に負担を積み残さないというこの一点だけを唯一の根拠にして年金制度や他の社会保障制度の改革は二年間かけて審議するという条件が満たされなければ、成立した消費増税法も廃案にするというならばまだ筋は通る。首相として命を駈けてやると言った以上は、消費増税とセットになっている社会保障制度が民主党の理念に沿わせることにも含意されていなければならない。社会保障の問題は次の政権に任せるというのはいかにも無責任である。次の民主党総裁選挙で野田首相が再選されたとしても、首班指名では自公民の支援を得なければならないことになるだろう。
そして、次の選挙では民主党は大敗北を喫して政権与党の立場を失うのは必至である。自民党も過去の政策対応に照らして国民の支持を過半数に達するまでは得られないだろう。

民主党が政権を執って実現したことは、消費増税だけである。

阪神阪急HD株主総会での選手批判 [プロ野球]

阪神阪急HDの株主総会で、城島・小林宏之選手は不良債権だとして痛烈な球団の強化策に批判を加えたという。昨年も金本選手の起用が敗因だとする批判があったという。
当の株主は、阪神阪急の統合をどう評価したのであろうか。そもそも阪急が優良企業の阪神を統合するにはそれだけの要因があった。阪急電鉄は巨額の不良資産を抱えていて、阪急京都線の線路はペーパー会社に譲渡してその会社から線路を借りるという経営をしている。簿価圧縮の苦肉策である。そのような不良会社の株主になること自体が先見の明や経済合理性を欠いた行為であろう。
プロ野球選手が故障や怪我をしたり、不振になることを不良債権という発想はいかにも貧しい。そのようなリスクを負うことを恐れて選手との契約をしていたら、スポーツ分野での企業活動は成り立たないだろう。球団経営の最大の企業リスクは監督の采配や選手が活躍するかどうか、それに呼応した観客動員ができるかどうかである。阪神ファンは負けることも楽しんでいるから、球団の存在自体が意味を持っているとも言える。余り負け続けるとファンの足も遠のくであろうが、観客動員は群を抜いているから、球団経営は成功しているといえ、株主が問題にすべきことの視点がおかしいとも言える。
昔村山監督が古田捕手を指名しようとして眼鏡を掛けているとして反対されたとか。赤星のドラフト対象も野村の強い示唆があったとか。やはりスカウト活動に基本的な問題があるのかもしれないが、難しい球団であることは事実のようである。株主総会で選手起用や故障や怪我まで批判されるのだから、厄介な球団に違いない。

任意継続組合員制度の弾力的運用 [医療問題]

現役のサラリーマンや公務員が退職すると二年間に限った制度として、任意継続組合員制度があり、国民健康保険に加入するか、今まで加入していた共済組合や健保に加入を継続しつづけるか、任意に選択できる制度である。
たいていの場合、国保に加入するよりも任意継続の選択をした方が、掛け金負担も軽くて済むようである。それまで加入していた組合が掛け金を負担しているからだと思う。この制度を一律に二年に限っている根拠は把握していないが、退職者が全員国保に加入することで悪化している国保の財政上の負担を少しでも軽減するために、資金面で余力のある組合に限って任意継続期間の延長を認める法的弾力化を許容することが望まれる。一種の規制緩和である。
郵政民営化という美名に隠れてアメリカ金融資本の要求を丸呑みした小泉金融制度改革の実体がだんだん明らかになってきているが、彼も規制緩和をそうした個別的対応で行っておく政策対応能力には欠けていたのである。

安楽死即ち尊厳死について [医療問題]

胃瘻という延命装置が話題になり、長期入院ができなくなりつつあるという中で、安楽死即ち尊厳死の法制化は重要な為政上の問題の一つである。
友人や知人と自分の最期をどう迎えるのかということについて話していると、延命装置の利・活用には消極的である人が殆どである。意識がある間にそのことを明確に意思表示しておくのが尊厳死の意味であり、その制度的確認の一方法が尊厳死協会への加入と登録である。
意識が混濁した状態になった時には、自己の終末の迎え方の判断はできない。家族や近親者の判断に任せるのもある意味では酷な点があるだろう。さすれば、自己の最期を自己決定しておくことは重要な問題である。それが尊厳死と称せられることなのである。人はどんな形であれ死ぬ生き物である。非業の死だから尊厳な死だとは言えない。死ぬこと自体に尊厳という形容をするのは死の差別化である。
北欧のオランダでは安楽死が法制的に認められているとか。尊厳死協会の趣意書にも尊厳死の法制化問題が盛り込まれている。松井大阪府知事は、感情的な自殺容認論を展開する前に、尊厳死の法制化の問題を俎上に上すべきであろう。

大阪府知事の自殺容認論 [政治と言葉]

心斎橋での通り魔殺人事件に関連して、
<大阪府の松井一郎知事は11日、大阪府警に殺人未遂容疑で現行犯逮捕された礒飛京三容疑者について、「関係のない人をなぜ巻き込むのか。自己完結すべきだ」と話した。

 礒飛容疑者が「自殺をしようと思ったが死にきれなかった。人を殺してしまえば死刑になると思った」などと供述していることを受け、記者団の質問に答えた。

 松井知事は「自殺対策は大阪府もやっている。死にたくなければ、相談窓口に来ればいい」と話す一方で、「人を巻き込み、本当にムカムカする。行政の支援を受けたくなく、この世からいなくなりたいのならば、止めようがない」と述べた。>(産経ニュース)
自殺対策を行政として実施していると吹聴する一方で、自殺を容認すると誤解されかねない発言をするのは、行政のトップとしては頂けない。自己矛盾であろう。自殺対策を十全に実行しようとするなら自己完結的に対策ができなかった不十分さを先ず反省するのが為政者の責任であろう。感情に走った投げやりな発言だといわざるを得ない。
市井の徒が死にたい奴は人を巻き込まずに勝手に死ぬべきだというのは茶飲み話として容認できる。自殺擁護論である。もし府知事が自殺擁護の立場に立つなら、自殺対策室は即刻閉鎖するのが理の当然なのである。
芥川は絶対者の神に唯一できないことは自殺することであると喝破している。人は自らの命を絶つ権利をある意味では持っているが、それは個人の問題である。公的機関の責任者が自殺擁護を説くと、話を複雑にして為政者の資質が問われることになる。
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野球評論家赤星氏の走塁論 [プロ野球]

先日の巨人と楽天の試合で、聖沢選手の一塁走者としてのリードオフに関連してリードオフの大きさに触れながら、セリーグの投手のクイック投球や捕手の方が盗塁阻止に対して訓練が積まれているというようなことを言っていた。
昔阪急時代の大エース山田久志投手が現役時代、甲子園の東洋大姫路の優勝投手松本投手に牽制球の投げ方などを指導していたのを見たことがあるが、山田投手がそんな投げ方ではダメだと厳しく指導していた。一般にセリーグの野球の方が緻密で考えた野球をすると言われるが、それも限界をもっていることが交流戦発足以来明らかになりつつあると思う。
盗塁に関して言えば、昨日現在セリーグの盗塁総数は30、パは29で拮抗している。リーグ戦ではセリーグは全部で121盗塁、パは215盗塁である。215盗塁のうち、楽天とソフトバンクの両チームが121盗塁を数えるから、この数値から見ると、セリーグが交流戦でパリーグよりも盗塁数が多いのは、赤星氏が指摘するような点が若干影響しているのかもしれない。
産経新聞は、<交流戦やっぱりセは苦戦?巻き返しのカギは「積極性」>と題した記事を載せている。昨日現在パが3勝リードしていることでセ・パ各球団の成績を分析している。
盗塁も積極性の有無が大きく左右する。積極性の背後には研究もあるが、野球に対する基本的考え方の相違もあるだろう。ソフトバンクと中日の第二戦で、1対4とリードされている場面で、二塁走者の明石が三盗を企て憤死した。スタンドでも点差を考えろとヤジが飛んでいたし、三塁ベースコーチの井出コーチも憮然とした表情にみえた。明石の野球センスの問題なのだろうが、別の視点で言えば、積極的な攻撃野球と言うことになる。この盗塁失敗はチャンスの目のみならずソフトバンクの選手のみならず、ファンの意気をも消沈させたが、成功していると中日に与える衝撃は大きかったかもしれないから、点差以上の意味を持ったかもしれない。スキを見せていたということになるのであるから。スキを衝いたつもりがスキがなかったのが谷繁捕手であった。ソフトバンクの積極的盗塁を頭に入れていたということであろう。
DeNAとソフトバンクとの試合でも、松田選手があわやランニングホームランという走塁をしていた。よく走ったものだと感心した。この走塁ではないが、大魔神の佐々木氏がソフトバンクに小さなミスが多々あることを指摘していた。積極性とミスとは連動する点もあるが、ミスを克服していけば、赤星氏が指摘する訓練をものともしない成果が生まれるかもしれない。
昨年までは余り出場していなかった一軍半の選手がスタメンで出場しているのだから、今年のソフトバンクが交流戦で低迷しているのは当然だろうが、思い切りの良さだけは取り柄なのだろう。
積極性の観点からすると赤星氏の指摘はセ贔屓の嫌いがあるだろう。なべてセリーグ出身でセリーグ中心に解説している評論家はパの試合をきちんと見ないで解説や評論をしている。桑田氏や江川氏はその典型ではなかろうか。
桑田氏などは野球は失敗のスポーツだとひとかどの見識を披露しているが、野球は両チームで行うスポーツだから、一方の失敗は他方の成功なのであるから、立体的に見識を組み立てなければならない。それが野球を大局的に見るということであろう。その点ハムの栗山監督は評論家生活時代に公平に野球を学んでいた成果がいま注目を浴びているのだと思う。
総じていえば、赤星氏もなかなか聞かせる解説をしているから、もっとパの試合をも積極的に観戦することであろう。

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