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首脳の信頼関係 [ジャーナリズム]

オバマ大統領の来日をめぐって、鳩山首相との間で堅固な信頼関係ができるかどうかが、今後の日米関係の行く末に大きな影響をもつという話を今朝のモーニングサテライトのキャスターがコメントしていた。
その際、ブッシュ前大統領と小泉元首相との間の信頼関係が引き合いに出されていた。このキャスター及びこの会社の政治的立脚点を露呈していたようで興味深かった。
ブッシュが食い散らかしたテーブルの上や下をせっせと拾ったり掃除している小泉首相を描く諷刺漫画を読んだことがあって、なかなか鋭い視点を感じたが、今朝のキャスターはこの漫画で描かれるような信頼関係を堅固な関係だというのであろう。
金融立国を国是にすべしという竹中氏を起用して、郵政改革を断行したのも、元を正せば、国民の金融資産を米国の金融機関の餌食にしようとしたものであろう。私立大学が資産運用で巨額の損失を招いた誘因を作ったのこの金融立国思想が荷担していたろう。
ブッシュがイラク空幕をした理由が核兵器をフセインが製造しているという「いいがかり」に基づいていた。それを鵜呑みにして容認したのは小泉首相を初めとする自民党政権であった。
核兵器製造の事実は全くなかった。言いつくろうようにイラクの民主化などと内政干渉に属することを平然と言って糊塗する厚顔無恥を忘れてはいけない。
フセインは圧政を敷いていたかもしれないが、今ほど治安は悪くはなかった。イラクの国民は往時を慕っていることであろう。
フセインは死刑に処せられ、ブッシュはのうのうとベルリンの壁崩壊の記念式典などに出たりしている。それに荷担した小泉との信頼関係を強固な関係だというのであれば、鳩山氏はオバマ大統領と一定の距離を置く方が賢明である。
明治維新以後、日米関係が悪化すると日本は不幸な選択をすることが多かったというのが、日米関係重視の立場に立つ外交関係者の見解であるが、子細に内容を検討すれば、時の為政者の視野狭窄と未熟とが原因していることが大きいように思われる。今や世界に於けるアジアの地位は、格段に高まっている。そうした歴史の展開を無視した日米関係だけに視点をおいた外交思想は修正を迫られていると言える。

核兵器という巨大な武力をテコにして外交を展開する國と平等で公正な外交関係を構築するのかはそんなに生やさしいことではない。その労を惜しんでべったりするのを首脳の個人的信頼関係だというのであれば、ニュースサテライトのキャスターやNY支局長には幸せなことかも知れないが、大半の国民にとっては感覚的にも理性的にも願い下げにしたい信頼関係である。
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