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落合監督の退任(承前) [プロ野球]

中日は6日、森繁和ヘッド(56)、辻発彦総合(52)、小林誠二投手(53)、田村藤夫バッテリー(51)、笘篠誠治外野守備走塁(47)、高柳秀樹野手(54)、奈良原浩野手(43)、垣内哲也野手(41)、勝崎耕世コンディショニング(46)の計9人のコーチと来季の契約を結ばないことを発表した。(中略)2日前にも石嶺打撃コーチと高木投手コーチの今季限りでの退任を発表。来季高木新体制に移行する球団は、落合監督を含めて大量12人の首脳陣を刷新することになった。<デイリースポーツ>
中日OBのコーチがいないこと、更には冷静極まりない落合監督の表情などが、地元密着の中日ファンの嫌う所となって、観客動員の減少などを招いたということが一番の理由になって、落合監督の事実上の更迭となったことは既に触れた。
10ゲーム引き離されていたヤクルトとの差を逆転して、優勝のチャンスをたぐり寄せているにも拘わらず、昨日の巨人戦のスタンドは満員にほど遠く、今夜の巨人戦も満員とまではなっていなかった。優勝すれば、中日球団史上初の連覇達成となる偉業を目前にしても、もう一つ球場は盛り上がっていない。
天知監督と杉下投手の師弟コンビで初優勝して以来、二十年ぶりに昭和49年に優勝したときのナゴヤ球場の熱気は凄かった。NHKの解説をしている大島氏が代打本塁打を放った時の場内の興奮は天に届かんばかりであった。それに比べるべきもない状態なのが現在の優勝争いである。恐らく中日ファンは優勝になれてしまっているのかもしれない。慣れとは人の感性を鈍らせるものである。

そうした中で、今回落合野球を作り上げてきたコーチ陣は全て来季の契約の対象外になったことが発表されたというのが、上記の記事である。
高木氏の監督復帰は、人材養成を兼ねた繋ぎの人事と位置づけられている。そこで、高木氏は、落合色を嫌ってチームを去ったといわれる福留選手や川上投手の復帰、更には地元出身のイチロー選手の参加を呼びかけている。
現在のチームを作り上げた監督以下のスタッフを全て解職して、中日OBのコーチを選んでどのような野球をするのか興味津々である。
落合野球の遺産をどのように修正してファンを惹きつける野球を展開するのか。中日ファンといえども、昔の名前でファンが集まるとも思えない。
勝ち方にはいろいろあると思うが、孫子の兵法ではないが、先ず己を知ることが勝負ごとの鉄則であるから、今の中日をどう理解するのかという所から始めなければなるまい。
勝つ野球を目指せば、落合野球を越えることができるスタッフの編成が課題になろう。
立浪氏や今中氏を招聘するのか、現在でも隠然とした人気を保つ田尾氏を呼ぶのか、はたまた大島氏に声をかけるのか、あるいは牛島氏を招くのか。いずれも監督経験者であるが、監督としてはその才腕を発揮しきれなかったが、チームの頭脳としては面白いかもしれない。
ともかく、余り地縁に頼った人事をしたり、考え方に染まりすぎると、きっと好ましくない事態、選手の闘争心に水を差すようなことが生ずるやもしれない。
巨人人気の凋落と言うよりは、北海道、東北、九州と各地に球団が作られて、それまで野球と言えば、巨人と無条件反射していた地方の野球ファンが地域の球団を応援するようになったことを理解するかどうかに球団経営のポイントがあるように思われる。
中日はプロ野球誘致に熱心な新潟を第二のフランチャイズにするなりして、名古屋のファンの野球に対する情熱をもう一度掘り起こすことが求められているように思う。

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