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AIJ投資問題 [年金問題]

貴重な企業年金の運用を受託していたAIJ投資顧問会社が2000億円の預かり資産をほとんど消失したことで企業年金運用の問題が盛んに報ぜられ、論ぜられている。この投資顧問業務も当初は認可制だったのが、小泉改革で登録制になり参入がしやすくなったという。
そもそもこの会社を立ち上げた浅川氏は、野村證券に1975年に入社し、やり手として聞こえた人物だという。ちょうどバブル絶頂期に向かう時機に野村證券で活躍したのだから、野村證券も飛ぶ鳥を落とす勢いの頃であった。今では考えられないことだが、求人難の時代で、野村の内定を受けていた学生が他の会社を選んだ時には、野村はあくどい嫌がらせをしたとも言われていた。その野村證券で辣腕を揮った浅川氏がAIJを設立して企業年金の運用に目をつけたのはさすがだとも言える。今回の事件は、偽計業務とか詐欺行為だとかいう見解もあるが、生き馬の目を抜くとも称せられている証券業界でいろんなことを熟知していた人物だから、虚偽の運用成果を報告しても容易く見破られるとは思っていなかったろう。そうした手口を巧みに使っていることが次第に明らかになりつつある。ご本人は責任ある説明もしていない。弁護士の説明も不遜そのものであった。この顧問弁護士も法網を巧みに潜る知恵だけを伝授していたのだろう。野村證券の体質を具現しているというと言い過ぎかもしれないが、証券業界の体質を具現していることは間違いないだろう。この親にしてこの子ありなのであろうか。蛙の子は蛙なのであろうか。
委託する企業年金の側には専門的知識をもった人材がいないと言われているのだから、当初から真面目に運用しようとも考えず、他人様の金だからばれるまで適当に帳簿と金を動かしておけばよいと考えていたのであろうと邪推したくなる。バブル期に拝金主義者のように振る舞ったなれの果てなのだろうが、彼が勉めていた野村證券も危ういという噂が立つほど脆弱な企業になっているのであるから、盛者必衰といえばそれまでだが、貴重な企業年金を失った多くの勤労者には救いがない。
国民の間では、小泉元首相への人気はまだあるようだが、かれのやった改革の総括をすることが大切であろう。自民党を壊すだけで終わっていれば、よかったのだろうが、国民の生活崩壊の端緒をつけていたのかもしれない。
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