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ブレア前首相の思考 [欧米人の論理]

<英国のイラク戦争参戦の経緯などを検証する独立調査委員会(チルコット委員長)は29日、米国主導の戦争への参加を決めたブレア前首相を証人として喚問した。前首相が同戦争に関し公開の場で証言するのは初めて。国連決議のない「違法な戦争」との批判が強い同戦争について、ブレア氏は「9・11(米同時多発テロ)後、(イラクへの)脅威評価は劇的に変わった。危険を放置することはできなかった」などと改めて正当化した。(中略)

6時間に及ぶ公聴会で、ブレア氏は国連制裁によるイラクの「封じ込め」は機能しなかったと指摘。仏独などの反対で新たな国連決議が採択できず、「国連で解決できないなら、サダム(フセイン大統領)を排除するしかなかった」と述べた。

 フセイン元大統領については、「ならず者国家に大量破壊兵器(WMD)の開発を許すことはできない」「WMDを持つ残忍な政権は大きな脅威だ」などの認識を示した。

 開戦の根拠とした英政府のイラク大量破壊兵器報告書(02年9月)は「イラクは45分間で生物・化学兵器が配備できる」としていた。ブレア氏はこの情報評価が誤りだったことを認めていたが、当時は「疑いの余地なくサダムはWMDを保有していると信じていた」と述べ、情報操作や世論誘導を否定した。>(毎日新聞)
シーシェパードは、イギリスの団体ではないが、国際的な反捕鯨論を行動の拠り所にして不法行為の正当性を主張する。一方ブレア氏は、国連決議のない違法なイラク攻撃を一方的にならず者国家として国家主権を否定していたのである。このイラク攻撃を容認していた当時の自民党の為政者も恥を知るべきであろう。今回海上給油を停止したのは、民主党政権の美挙であるが、それを国際的孤立を招くかの如き論調を言いつのる徒輩の論理もブレヤー氏と同じ力の一方的信奉者であるだけでなく、自らの見解や考え方に正当性の担保を取ろうとするものである。論理の一貫性はない。
また、「ブレア氏は07年6月の辞任後、講演や投資銀行の顧問料などで1500万ポンド(約23億円)を稼いだと報じられ」(同上)ている。一方、独裁者として数多くの人命を奪ったかも知れないが、フセイン元大統領は死刑に処せられている。そして、イラクの治安は悪化しているではないか。
シーシェパードやブレア氏のような行動原理を狡猾と言うとすれば、こうした狡猾で手前勝手な思考や行為の持ち主とどう向き合って付き合っていくべきか。
言うも疲れることであるが、独立調査委員会のように、根気よく筋道を貫いて問題の焦点を明白にしていくことであろうか。
それにしても亡くなった無辜の民は生き返らないのである。

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