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パナソニックの経営再建 [企業活動]

前年度決算で、製造業として過去最大の7800億円を越える大赤字を計上したパナソニックは、本社機能の人員を7分の一の数百名規模にまで絞り込んで経営能力の立て直しを図る再建案を提示している。巨大化した企業活動の見直しの第一歩なのであろう。
家電業界では、三洋電機はパナソニックの傘下に入り実質統合され、ラグビーのサンヨウはなくなり、シャープも台湾企業の支援で辛うじて再建を図ろうとするほどで株価もそれに見合って安値を更新している。韓国のサムソンが大幅な経常益を計上しているのとは好対照である。このような状況をもたらした原因はいろいろあるのだろうが、一つは企業活動が巨大化して社員と組織の一体化が希薄になっている点にその一因があるのかもしれない。
パナソニックの製品の修理に来た技師が、卓上におかれていたパナソニック製のテレビを見て、自社の製品であるのに感心していたというのを家人から聞かされて、パナソニックの企業活動に疑問を抱いた。少なくとも新製品が出れば、社員や系列の社員に先ず周知するようにすることも大切ではないかと思う。
パナソニックの社員がすべて自社の製品について知悉していることは不可能であろうが、社員全員に新製品に関する情報を提供しているかどうかである。莫大な広告費を投じているのだから、自社の社員に自社の製品知識を持たせることはそれほど難事ではないだろう。自社製品の広告塔にならないまでもある程度の知識は把持させるような企業活動が再生の第一歩かもしれない。組織が肥大化して社員が組織の歯車の一つになってしまっていることも業績低迷の一因があるのではないかと推測している。パナソニックは今でも小さな町にも専用の店を張り巡らせている。にもかかわらず、社員が自社の製品知識を持つようにさせていないことは、一つの陥穽のように思う。
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